『2010年』(原題:2010: The Year We Make Contact)

『2001年宇宙の旅』(原題:2001: A Space Odyssey)映画 一点透視投影エンターテインメント

基本情報
監督:ピーター・ハイアムズ
製作:ピーター・ハイアムズ
脚本:ピーター・ハイアムズ
原作:『2010年宇宙の旅』
原作者:アーサー・C・クラーク
撮影:ピーター・ハイアムズ
編集:ミア・ゴールドマン、ジェームズ・ミッチェル
主演:ロイ・シャイダー、ジョン・リスゴー、ヘレン・ミレン、ボブ・バラバン、キア・デュリア
製作元:スタンリー・キューブリック・プロダクションズ
配給:メトロ・ゴールドウィン・メイヤー
予算:2800万米ドル
興行収入:4004万米ドル
製作国:アメリカ
公開:1984年
ジャンル:アクション、ミステリー、SF、スリラー
上映時間:116分

目次

『2010年』(原題:2010: The Year We Make Contact)基本情報
目次
作品紹介
受賞歴『2010年』
スタンリー・キューブリックとは異なるアプローチ
『2001年宇宙の旅』との類似点
人類と平和
音楽
出演者・スタッフリスト
プロット
マンガ
著者:長田拓也 Takuya Nagata

『2010年』

作品紹介

『2010年』は、1968年に公開された映画『2001年宇宙の旅』の続編だ。

『2010年』は、ピーター・ハイアムズが監督・製作し、1984年に公開された映画だ。本作は、1982年に出版されたアーサー・C・クラーク作の小説『2010年宇宙の旅』を原作にしている。

それはスリリングな宇宙の冒険。『2001年宇宙の旅』のストーリーづくりは、スタンリー・キューブリックとクラークの共同作業だった。 一方で『2010年宇宙の旅』はクラーク単独の作品であり、映画の基にしている原作小説だ。

『2001年宇宙の旅』の小説と映画の間には、一定の違いがある。 それは作家と監督の異なる考えを反映した。『2010年』は『2010年宇宙の旅』の詳細をより正確に追っている。

受賞歴『2010年』

アカデミー賞:
美術賞ノミネート(美術監督:アルバート・ブレナー、セットデコレーター:リック・シンプソン)。
衣裳デザイン賞ノミネート(パトリシア・ノリス)。
音響賞ノミネート(マイケル・J・コウト、アーロン・ローチン、カルロス・デラリオス、ジーン・S・キャンタメッサ)。
視覚効果賞ノミネート(リチャード・エドランド、ニール・クレペラ、ジョージ・ジェンセン、マークステットソン)。
メイクアップ&ヘアスタイリング賞(マイケル・ウェストモア)。

サターン賞:
SF映画賞にノミネート(『2010年』)。
衣装デザイン賞ノミネート(パトリシア・ノリス)。
特殊効果賞ノミネート(リチャード・エドランド)。

ヒューゴー賞:
映像部門受賞(ピーター・ハイアムズ、アーサー・C・クラーク)。

スタンリー・キューブリックとは異なるアプローチ

ピーター・ハイアムズは製作前にスタンリー・キューブリックに連絡を取り、キューブリックは『2001年宇宙の旅』の続編を作る考えを支持した。アーサー・C・クラークとキューブリックがカメオ出演した。

キューブリックは、ピーター・ハイアムズが自分の映画を作ることを支援した。 キューブリックが達成したことを再現するのは不可能だったため、ハイアムズは意図的に『2001年宇宙の旅』とは異なるスタイルを用いた。

『2010年』は、より速いペースと多くのダイアログで物語を進める、従来型の手法を採用した。

『2001年宇宙の旅』が製作された1960年代以降、宇宙に関する知識と画像は劇的に進歩した。

『2001年宇宙の旅』の資料がなかったため、ピーター・ハイアムズはセットや宇宙船のミニチュア模型をゼロから作る必要があった。スタンリー・キューブリックは、自身の素材が流用されないようにと、ほとんど全てを処分したのだ。

『2001年宇宙の旅』との類似点

『2010年』のエンディングで原始的な生き物が生息するエウロパに佇むモノリスは、『2001年宇宙の旅』の冒頭で先史時代の地球の類人猿に影響を与えたモノリスに似ている。

人類と平和

この物語は、核戦争のリスクを暗示している。アーサー・C・クラークが原作小説を書いていた時、アメリカとソ連の緊張は高まり、世界は冷戦に巻き込まれていた。 これは、手を取り合って平和に暮らすように、という世界に対する声明だったに違いない。

実際に、アメリカ人とロシア人は後に宇宙開発で協力することになる。 架空の物語だが、今日の世界と非常に関連性がある。

ピーター・ハイアムズは、この映画は「楽観的で、感傷的で、感情的。それは人間と平和についてだ」と説明する。ハイアムズは、人々を驚嘆と希望に駆り立てることに成功している。

音楽

ジェネシスのキーボーディストであるトニー・バンクスは『2010年』のサウンドトラックの制作を依頼された。しかし、それは最終的な映画では使用されなかった。代わりに、デヴィッド・シャイアがクレイグ・ハクスリーとサウンドトラックを作った。A&Mレコードがサウンドトラックをリリースした。 サウンドトラックの楽曲の多くは、デジタルシンセサイザーでプレイされている。 2曲は交響楽団を使っている。

出演者・スタッフリスト

キャスト:
ロイ・シャイダー(ヘイウッド・フロイド博士役)
ジョン・リスゴー(ウォルター・カーナウ博士役)
ヘレン・ミレン(ターニャ・キルブック役)
ボブ・バラバン(R・チャンドラ博士役)
キア・デュリア(デビッド・ボーマン船長)
ダグラス・レイン(HAL 9000の声)
マドリン・スミス(キャロライン・フロイド役)
ダナ・エルカー(ディミトリ・モイセビッチ役)
タリエシン・ジャフェ(クリストファー・フロイド役)
ジェームズ・マッキーチン(ビクター・ミルソン役)
ナターシャ・シュナイダー(イリーナ・ヤクニーナ役)
ウラジミール・スコマロフスキー(ユリ・スヴェトラノフ役)
エリヤ・バスキン(マキシム・ブライロフスキー役)
サヴェリー・クラーマロフ(ウラジミール・ルデンコ博士役)
オレグ・ルドニック(ヴァシル・オルロフ博士役)
ビクター・スタインバッハ(アレクセイ・レオーノフの乗組員、ミコライ・テルノフスキー役)
ジャン・トリスカ(アレクセイ・レオーノフの乗組員、アレクサンダー・コヴァレフ役)
メアリー・ジョー・デシャネル(ボーマンの未亡人、ベティー・フェルナンデス役)
ハータ・ウェア(デビッド・ボーマンの母、ジェシー・ボーマン役)
オルガ・モールスナード(SAL 9000の声)
ロバート・レッサー(ヒルシュ博士役)
シェリル・カーター(看護師役)
ロン・レカスナー(病院の脳神経外科医役)
ラリー・キャロル(テレビのキャスター役)
ギャリー・ロックウッド(アーカイブ映像のフランク・プール博士役)
アーサー・C・クラーク(公園のベンチの男役)
アーサー・C・クラーク(タイムマガジンの米国大統領役)
スタンリー・キューブリック(タイムマガジンのソ連書紀長役)

スタッフ:
監督:ピーター・ハイアムズ
プロデューサー:ピーター・ハイアムズ
アソシエイトプロデューサー:ニール・A・マクリス、ジョナサン・A・ジンバート
脚本家:ピーター・ハイアムズ
撮影監督:ピーター・ハイアムズ
フィルム編集者:ミア・ゴールドマン、ジェームズ・ミッチェル
プロダクションデザイン:アルバート・ブレナー
セットデコレーション:リック・シンプソンー
衣装デザイン:パトリシア・ノリス
音楽:クレイグ・ハクスリー、ウィリアム・サラチーノ、デヴィッド・シャイア、トム・ブラウン、アーロン・ローチン、ハーバート・W・スペンサー

プロット

2001年に4人の乗組員が殺され、デビッド・ボーマン船長が行方不明になり、宇宙船ディスカバリーワンの木星ミッションが頓挫してから9年が経過。その災難の結果、ヘイウッド・フロイド博士は、アメリカ国家宇宙航行評議会の議長を辞任した。

米国とソ連は宇宙開発で競争する。ソビエトの宇宙船アレクセイ・レオーノフは、アメリカの宇宙船ディスカバリーツーの前に準備が整う。ロシア側はアメリカ側に、ディスカバリーワンに何が起こったのかを調査する任務に参加するように要請する。

ディスカバリーワンは、ディスカバリーツーが完成する前に、木星の月であるイオと衝突する公算。そのため米国は、ヘイウッド・フロイド博士、ディスカバリー設計者のウォルター・カーナウ博士、HAL 9000の発明者であるチャンドラ博士を派遣することを決定する。

クルーは、木星の月の一つであるエウロパで、一見して不毛のようだが生命の証拠を見つける。エウロパで遠隔調査を実行し、情報を収集する。すると、何かが突然、遠隔マシンと全てのデータを破壊する。ロシアのメンバーは、爆発が静電気によって引き起こされたと考えるが、ヘイウッド・フロイド博士は、人間をエウロパから遠ざけるための警告だと悟る。

クルーは、ついに木星上の宇宙でディスカバリーワンを見つける。ウォルター・カーナウ博士が宇宙船を修理し、チャンドラ博士がAIコンピューターHAL 9000を再起動する。ディスカバリーワンが調査した巨大なモノリスも見つかる。

EVAポッドの宇宙飛行士マックス・ブライロフスキーがモノリスに近づこうとするが、弾き返される。ディスカバリーワン船長で、現在は宇宙の不老不死の存在であるデビッド・ボーマンは、妻や病床の母親といった家族に別れを告げるために地球に向かう。

チャンドラ博士は、HAL 9000の異常行為の背後にある原因を特定する。アメリカ国家安全保障会議(NSC)はHAL 9000に、モノリスに関する真の任務を大半の乗員に秘密にしておくように命じた。これが、HAL 9000のオープンで精密なデータ処理のプログラミングと干渉したのだ。ヘイウッド・フロイド博士は、NSCのその動きのことは知らないと主張する。

地球上では米国とソ連の間で戦争が勃発し、アメリカの乗組員はディスカバリーワンに移るように命じられる。宇宙船ディスカバリーとアレクセイ・レオーノフはともに、時間をかけて木星から地球に向かうことを意図する。しかしデビッド・ボーマンが現れ、数日以内に皆、木星から発たなければならない、とヘイウッド・フロイド博士に伝える。彼らは最初、それを真剣に受け止めない。

すると、フロイドとキルブックは、モノリスがなくなったことに気がつく。木星に黒点がみつかり、それは数が増殖するモノリスの束。彼らは、モノリスが木星を劇的に変化させていることに気づき、ついに緊急避難の必要性を認識する。

木星が切迫した状態のため、アメリカとロシアの乗組員は、避難するために互いに助け合う。彼らは、安全圏に間に合うように到達すべく、宇宙船ディスカバリーをブースターロケットとして使用し、アレクセイ・レオーノフを加速させる。

避難を成功させるためには、HAL 9000が正しくオペレーションをする必要がある。文字通りHAL 9000の自己破壊を意味するため、乗組員はHAL 9000の反応に確信が持てない。HAL 9000は、木星の変容を調査するように助言するが、実際の計画を伝えられると、運命を受け入れる。

宇宙船ディスカバリーはブースターとして使用され、アレクセイ・レオーノフは全ての乗組員を乗せて危機的状況から飛び立つ。すんでの脱出劇の結果、ディスカバリーとHAL 9000は再び宇宙に捨てられる。

ディスカバリーとHAL 9000が破壊され爆発に飲み込まれる際、デビッド・ボーマンは、彼とHAL 9000が間もなく再会することを示唆する。モノリスは核融合を生じさせ、木星を小さな惑星に変換する。

デビッド・ボーマンは地球にメッセージを送る。「これらの世界は全てあなたのもの、エウロパを除いては。そこへの着陸は試みないこと。一緒に利用。平和に利用」

宇宙船アレクセイ・レオーノフは、クルーを乗せて地球に向かう。素晴らしい宇宙の眺めに感化され、米国とソ連は和平交渉を行い、紛争集結を模索する。

木星は新しい太陽になる。小説ではルシファーと呼ばれる。かつて氷に覆われていたエウロパは、生き物が生息する湿潤な惑星になる。異星人は、そこで知的生命が発達する可能性があると考える。モノリスは、エウロパの有望な湿地に据わる。

マンガ

作家のJ・M・デマテイスとアーティストのジョー・バーニー、ラリー・ハマ、トム・パーマーが、映画『2010年』をマンガにしたものをつくり、1984年にマーベル・コミックから出版された。

著者:長田拓也 Takuya Nagata Amazon Profile

小説作家、クリエーター。ブラジルへサッカー留学し、リオデジャネイロにあるCFZ do Rio(Centro de Futebol Zico Sociedade Esportiva)でトレーニングに打ち込む。日本屈指のフットボールクラブ、浦和レッズ(浦和レッドダイヤモンズ)でサッカーを志し、欧州遠征。若くして引退し、単身イングランドに渡り、英国立大学UCAを卒業。スペイン等、欧州各地でジャーナリスト、フットボールコーチ、コンサルタント等、キャリアを積む。クリエーティヴ系やテクノロジー畑にも通じる。ダイバーシティと平等な社会参加の精神を促進する世界初のコンペティティヴな混合フットボール「プロプルシヴ・フットボール」(プロボール)の創設者。

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